奥穂西穂縦走「27歳男子二人のロックな山登り」二日目(ジャンダルム〜西穂高〜下山)

二日目後半戦。

ジャンダルムを過ぎても、急な岩場が続きます。西穂高山荘までの行程のまだ三分の一程度。後ろを見ると岩場に色がちらほら。あんなところを降りてきたのかと自分でもびっくりします。ここからもひたすら岩降りては登ってを繰り返します。

私と相棒の格好が似ているのでここにまとめておきますと、黒いヘルメットに赤いザックでちっこいのが私、シルバーのヘルメットに黒いザックですらっとしたのが相棒になります。小さいとどっちがどっちか自分でもわからなくなります。当たり前ですが、私が写っている写真はフォトバイ相棒です。

山には鎖が設置されている所がよくありますが、鎖に頼らなくても進むことができます。でも、ここは話が別。鎖以外つかむ所が見つからない。鎖を必死に掴んで降下していきます。西穂高よりも奥穂高のほうが高いので、登って降りてを繰り返しますが、全体としては下りが多めです。今回はテント泊なので、背中の荷物は多め。山側に背中を向けて降りていく時、ザックがロックにガンガンあたります。(岩だけに、、、)これが怖い。当たるかなーと思ってぶつかるときはいいのですが、予期せぬ時にザックが岩に引っかかる時もたまにあります。こういう時はかなり危険です。そうならないように降りるときは、最新の注意を払います。

降りてます。

降りてます。

登ってます。

降りてます。

西穂高へ行くまでに、天狗岳、間ノ岳、赤岩岳と言ったピークを超えていきます。この縦走路はガレ場をあまり通らないように設定されているような感じがします。今までの山だと、崖側は危ないからガレているなだらか方へトラバースして、という流れだったのですが、今回は崖直行!ここに来たら崖行かなきゃ楽しめないよとばかりに、崖崖崖。確かにガレ場は浮石も多く、落石の危険も滑落の危険もあるため、強固な崖の岩にへばりついていたほうが安全なのかもしれません。

赤岩岳まで来ると西穂高はもう目と鼻の先。途中岩場に隠れる雷鳥の親子に遭遇。今季は雷鳥に会えそうなところを何回も通ってはいたのですが、会えていなかったので今年初の雷鳥です。緊張の連続で疲弊した心がフッと軽くなります。雷鳥に元気をもらいつつラストスパート!

西穂高の山頂がよく見えるピークの上でポージング!両者ともに見事な踏み抜き(滑ったとも言いますが)をみせております。西穂高は何度も来ているため、ほっとしたでのしょう。おちゃらける余裕がやっと出てきました。今回、西穂高を北側から見るというのがまさに悲願でした。何度となく西穂から先に行きたいなと思い、日程の都合で行けませんでした。そのたびに西穂から先へ向かう人をうらやましいなと思った日々。この景色は感慨深いものがあります。(悔しかった時の様子はこちら

ここからさきは勝手知ったる縦走路。とは言え、ここは2000mを越える天空の道。気を引き締めて、下山です。この日も天気が良かったので独標は人でいっぱい。この辺りまでくると、ヘルメットをかぶっているとジャンから来たんですが?と聞かれることもしばしば。そうですと答えると、わーすごいですねーとチヤホヤしてもらえます。何となく誇らしい気持ちで西穂山荘へ到着。なんかここで一気に気が抜けてしまいました。しばし放心。お疲れ様と相棒と握手。一度休むとどうしても腰が重くなってしまいますが、重い腰を何とか持ち上げて、ロープウェイ乗り場へと向かいました。

お腹いっぱい。今回の山行の感想はそこにつきます。ケーキバイキングに来て散々ケーキ食べた感じに似ています。岩を食べまくった二日間でした。お腹パンパン。もう当分岩はいいや。そんな感じです。

夏シーズンもそろそろ終わりだったので、なにか今年の夏期を締めくくる山行がしたいなと計画したのが今回のルートでした。涸沢の紅葉を上から見て、奥穂と西穂を繋ぐ。紅葉はあまり見えまえんでしたが、それでもいたるところに秋を感じることが出来ました。奥穂西穂間は忘れることのできないルートになりそうです。前々日まで行っていたラスベガスのことなんて忘れてしまうぐらい。(そう言ったら相棒に爆笑されました)この一週間で経験した、砂漠の真ん中に作られた人工の街と人の手が入らない岩の頂。このコントラストはなかなか刺激的でした。

もう岩はいいやとか言ってますが、すぐに岩に行きたくなるんでしょう。というかそろそろ行きたいですね。写真を見返しているとそう思えてきます。雪のうっすらついた山もきれいだろうな。寒いけど。

それでは次の山で。

奥穂西穂縦走「27歳男子二人のロックな山登り」二日目(奥穂高〜ジャンダルム)

二日目。ごぉーと言う風の音を目覚ましがわり起床。想像していたよりも寒い。相棒は寒くてあまり寝れなかったみたいです。事前の予報では朝方はマイナス3℃ほど。テントの中は風が無いのでまだましですが、外で風にあたると体感温度は更に下がります。寝るときも寝袋にインナーダウンを着込んでぎりぎり耐えれるレベル。もう少し寒ければ、ダウンのズボンと靴下がいりそうです。

テン泊は時間の自由度が高く、山を満喫できますが、出発の時に小屋泊よりも時間がかかってしまうのが難点です。特に寒かったり、風が強かったりすると、なかなか腰が重い。この日も四時頃からゴソゴソし始め、出発したのが五時ごろ。この時間をもう少し短縮したいものです。

奥穂山頂に到着!一度来ているのでただいまと言う感じ。同じ山に二回目着たときはなんとなくただいまと言いたくなります。前来た時からの道のりを思い浮かべながら。

山頂は御来光を見ようとなかなかの人だかり。前回は完全ホワイトアウトだっためお目にかかれませんでしたが、今回は朝日もバッチリ!しかし逸る気持ちを抑え切れず、山頂からの景色もそうそうに次を目指します。

さて、ここからが今回の山行の核心部。トーシロお断り点線ゾーンに突入です!

奥穂の山頂から一歩踏み出すとそこはナイフリッジと呼ばれる所になります。別名、馬の背。山を図示すると「△」で表されますが、まさにこの頂点の上を歩いて行きます。三角形の頂点をまたいで、たまに岐阜県人になったり、たまに長野県人になったり。県境を進んでいきます。

南や東を向いている面はいいのですが、北や西を向いている面は雪が残っていてちょっと滑ります。ただ思ったよりも雪は少なく、凍ってもいなかったためホッと一安心。

奥穂の山頂から一時間ちょっと。ジャンダルム登頂!緊張しすぎてサミットポーズをするのすら忘れてしまいました。今までの山行の中で一番緊張した一時間でした。後ろを見返すとポツポツと人の姿が確認できます。そこを通ってここまできました。どこを通ってきたんだという感じです。

ジャンダルムは今奥穂側からは登れなく、西穂高側へ回りこんでそこから登ります。そのせいか、ジャンダルム自体はそこまで登るのに苦労するような感じはなく、麓まで着いてしまえば後はスラスラと登っていけます。ただ、その取り付きに行くまでが一苦労。しかし眺めは格別です。

北には槍ヶ岳、奥穂高、東には前穂高に常念岳、西側には笠ヶ岳。南には西穂高に御嶽、乗鞍。北アルプス揃い踏み。

圧倒される道中、圧巻の風景、山をやっている人なら誰もが聞いたことがある山、ジャンダルム。さすがです。この時点でかなり岩でお腹はいっぱいですが、家に帰るには先へ進まないといけません。帰り道は別腹と言い聞かせながら、岩石バイキングは次なるステージへ。向かうは西穂高。越える山はいくつあるんだか。

二日目後半戦へ。

奥穂西穂縦走「27歳男子二人のロックな山登り」

10月の第二週に奥穂から西穂高へ縦走してきました。言わずと知れた北アルプス一の難ルート。山地図上でもトーシロお断りの点線表記です。奥穂と西穂は単独では何度か行っていて、登るたびにいつかはと思っていたルートです。

登る週は会社の出張でアメリカへ飛んでいて、前日は飲み会と相変わらずの強行日程と飲酒のため、行きの運転は相棒任せ。いつもお世話になります。三連休の中日ということで、新穂高温泉の駐車場はいっぱいでした。行きの車で二時間ほど睡眠をいただき、薄暗いうちからアタックスタート!

前回の奥穂が上高地側からのアプローチだったので、涸沢の混雑も避けるために今回は岐阜県側から奥穂へ入ります。コースタイムは約九時間。なかなかの長丁場です。

新穂高ロープウェイの駅を横目にずんずん奥へ。上高地側からもそうですが、奥穂高岳は名前の通り奥まった所にあるため、最初は平らな道をひたすら歩きます。穂高連峰に太陽を遮られるため、日は出ている時間ですが道は暗め。朝特有の青い光に満たされた林道を進んでいきます。

少し進むと、穂高平小屋に到着です。オフセットした三角形の屋根が特徴的。目の前には牧場のような開けた所がある気持ちがいい場所にある小屋です。まだ、スタートして間も無く、疲れも無いので歩を次へ。

穂高平小屋から少し進むと、白出沢登山道が始まります。今回はここから奥穂へ入っていきます。石がしっかり組まれた登山道を登っていきます。下の方でも所々紅葉が始まっているみたいです。上を見ると険しき頂き!人が刺さるんじゃないかというぐらい尖ってます。明日はあそこを歩くんです!歩くスペースなんてあるんだろうか。。。

山道は沢にぶつかり沢の縁の少し高いところを歩いて奥へ進みます。岩肌と草木の紅葉のコントラストが綺麗です。

少しだけ崩落している所にかけられた板に足を滑らりつつ(氷のようでした)、沢沿いを少し歩くと、中継地点である重太郎橋に出ます。橋といっても板がかかっているだけです。橋、、、。ここで沢の反対側へ渡ります。ここからいよいよ奥穂高に来たぞ!と実感できるような岩場の始まりです。相棒はしっかり板の上を渡り、私は横の岩場をピョンピョン。こういう時に性格が出ます。用意された道は通りたくないと言うか、ひねくれてるんですね。そんな私でもハシゴと鎖はしっかりつかって岩場へ取り付きます。

ここからしばし、白い沢の岩と蒼黒い岩壁の世界。足場も細いので集中力がいります。少し進むと道もじょじょに広くなり、徐々に緑の割合が増えていきます。赤黄色の紅葉もちらほら。沢を抜けて少し森を進むと、次の中継地点の荷継沢に出ます。すすきが生えていたり秋の雰囲気バンバンです。ここで少し休憩して、栄養補給。ここから悪名高きガレ場の登りに備えます。


何が悪名高いって、長いんです!しかもゴールである穂高岳山荘は見えているのになかなか近寄れない。登れども登れども続く、岩、石、砂。岩石三段活用とでもいいますか、岩石三兄弟とでもいいますか、足場の悪い登りを延々登って行きます。登りにくいだけでなく、印が非常に見つけにくい!しかも、浮石も多いのでヒヤヒヤものです。

…長い。

、、、長い。

世の中に永遠なんてないってベタなJ-POPで歌ってた気がするけど、このガレ場は永遠に続くんじゃないかと思えるくらい長いなぁ。でもやっぱりいつかは登り切るんだから世の中にはやっぱり永遠なんて無いんだな、とか分けのわからないセリフが朦朧とした頭でぐるぐるしながら何とか登頂!今日の寝床、穂高山荘に到着です!GW以来半年ぶり二回目です。

人が多くてテン場がいっぱいなんじゃないかと心配していましたが、早めにつけたのでそんな心配もなく強い風に悪戦苦闘しつつも、無事設営。奥穂への登りは大渋滞で早く行けだの待てだの怒号が飛び交っています。肝心の涸沢の紅葉ですが、今年はいまいちと聞いていたのですが、どこが紅葉しているのかわからないくらい枯れてしまっていました。残念。そんな中でも涸沢のテント場は噂では1500張りいったとか。すごいです。さすが天下の涸沢の紅葉、求心力が違います。来年こそは全力の涸沢の紅葉がみてみたい。

この日は、ほぼ徹夜の強行日程も手伝い、早々に就寝。明日からの大一番に備えます。

二日目へ。