天狗岳山行「初ものづくしの雪山山行・二日目」

好日山荘登山学校「北八ヶ岳/天狗岳登頂と雪上技術講習会」二日目も天気は晴れ。みんながゴソゴソとし始めるので、山小屋で寝坊する事はありませんね。今日の行程はまず東天狗岳に登り、西天狗岳へ行き、山小屋に戻りーの、下りーのなので、着替え等いらないものを山小屋に置いておくことが出来ます。その荷造りを早々に済まし、朝御飯をかっくらい、時間が少し余ったので、昨日夕日を見に行ったポイントまで少し登ってみました。

朝日は薄雲と森のために、しっかりと見えませんでしたが、西側には満月から一日分小さくなったお月様と、変わることのない北アルプスが見事な共演を果たしていました。満月の次の日ということで、夜中もライトがいらないくらいに明るく、むしろ星が見えないくらいでした。昨日と変わらない絶景に見とれながら、準備を始めたツアーに戻ります。

昨日とは違い、パーティーを二つに分けて、山頂を目指します。Team Seppiは後発隊の最後尾という定位置に陣取り昨日とは違うガイドさんと山の話を聞きながら、写真を撮りながらゆるりとピークへ。

少し開けたところで、朝日を見ることが出来ました。でも薄曇りでここでもはっきりと見ることは出来ず。山小屋から少しの間は森の中を抜けていきますが、いよいよ森林限界を超えて、稜線へ出ます。一気に視界がひらけ、見事な眺望を得れるようになりますが、やはり風が強くなってきます。ただ、強いですが、当初想像していたよりはずっと弱く、飛ばされる心配も、会話が出来なくなる心配もありませんでした。周りの景色に気を取られつつ頂上を目指します。

東天狗岳の山頂に近づくにつれ、岩が多くなってきます。岩が混じってくると途端にアイゼンワークが難しくなります。岩にアイゼンが取られる様になり、気を付けないと足を捻ったり滑ったりするようになります。今回はありませんでしたが、これに氷が交じるとさらに難易度が上がるみたいです。そんな場所に行くのはいつになることやら。でもなんとなくそう遠くない未来なきがします。そんなこんなで、、、

双子峰、天狗岳の弟分、東天狗岳、2640m。

相変わらずの晴天で景色がやばい。360度パノラマです!南には八ヶ岳の主峰 赤岳、硫黄岳、阿弥陀岳。東には手前に西天狗岳、奥に中央アルプス、北アルプス。

風も強くないので、西天狗岳を目指します。先発隊はすでに行程の半分ほど。天狗岳は雪崩の心配があまりない山ですが、写真右手の西天狗岳の東壁は吹き溜まりになっているため危ないとのこと。たしかに見るからにふかふかの雪が積もっています。今回はトレースもちゃんとあるし、稜線を外さなければ問題はありせん。では西の天狗へ。

で、サミッツポーズ!西天狗やったったよ!2646m!冬山での最高到達点!前人未到(Team SEPPI内で)!頂上へのアプローチの途中で、相棒憧れのガイド川名氏とすれ違い、相棒は完全に取り乱しあたふたしながら思いを伝えていました。私もつられてあたふたして、写真撮るの忘れました。頂上は平でそこそこの広さ。ここが踏み固められてると思いきや、少し外れると腰ぐらいまでズボっといくくらい雪が積もっております。そしてあいかわらずの360度パノラマ!こちらからは南アルプス、中央アルプス、北アルプスが丸裸!

とこんな感じで、帰り道は行きとは違い、東天狗岳をトラバースし、道無き道をラッセルしながら進んでいきました。ガイドさんの粋な計らいで、違った道、景色を楽しむことが出来ました。山小屋に戻り、出していた荷物をしまい、軽く食事をして下山です。楽しかった山行ももうじき終わり。

下りは本当にあっという間です。あれよあれよで下山。懐かしむ暇すらありません。前日の昼に集まった渋の湯で最後のミーティング。お世話になったガイドの方達へお別れの挨拶をして僕たちは渋の湯温泉へ。この温泉がすごくよかった湯船、床、壁、天井全てが木で出来ていて風情抜群!湯船が深いので、疲れた身体に浮力が気持ち良い!今まで行った温泉の中でもベスト級の気持ちよさでした。で、出てビールをプシュッと。
いつもは車で行っているので、ノンアルですが、今回は電車で来てるので、
迎えた至福の時。思わず口に出たパーフェクトウィーケンド宣言。

昨日と同じバスに乗り、茅野駅から鈍行で塩尻へ。そこのホームで信州ワインを購入。丁度来た特急ながのに飛び乗り、夕焼け見ながら相棒とマジでパーフェクトだなぁ夕焼けもあんなにキレイだし。とか言いながら。しかもあの山も素晴らしいね。すぐに興味が山に移るあたり、かなり山アディクト。文明の利器iPhoneで、調べてみると一的に常念岳。おーあれが常念岳か!やっぱりいいね!とか言いつつ、ふと気付く。

…常念岳って結構北の方にあったような…そもそも進行方向に対して左側に夕焼けがあるって事は北上してる?名古屋は南だよな?…

(タイミング良く車掌さんが切符のチェックにやってくる)

車掌曰く「お客さん、逆ですね。」
なーにー!やっちまったな!!

パーフェクトウィーケンドまさかの落し穴、乗り間違い…結局、長野一歩手前の篠ノ井まで行ってしまい、そこから引き返す事に。まだ、引き返しの電車あったのが不幸中の幸い。危うく長野で終電を逃す羽目になるところでした。岐阜に着いたのが十時ごろ、もうヘトヘトでした。
最後に見事なオチが待っていましたが、そこは常念岳がみれたと言う事でチャラ!と言う事にします。初のツアー、森林限界を超えた雪山、ガイドの方との会話、非常に得るものが多い山行でした。特にガイドの方と話せるのはいいですね。道具を買う時にお店の人に説明を受けますが、現場で聞きながら使う、山の話を聞く、テレビや雑誌ではわからない機微を肌レベルで感じる事ができます。お金はかかりますが、それ以上の価値があります。初の本格的な雪山でこの天気。ハマらないはずはありません。雪山最高です。ラッセルもしたい。しかし、山も徐々に春の気配。気持ちばかりが焦ります。

それでは次の山で。

天狗岳山行「初ものづくしの雪山山行・一日目」

2/19-20で好日山荘登山学校「北八ヶ岳/天狗岳登頂と雪上技術講習会」に参加してきました。登山をはじめてまだ半年ちょっとの素人集団のTeam Seppiですが、雪山に関しては素人中の素人、言うなれば赤子同然です。しかも雪山=怖いところということで、最初はちゃんとした人に教えてもらえるほうがいいだろうと初のツアーに申し込んだのでした。

岐阜を6:18発の電車に飛び乗り、茅野駅についたのは九時半頃。近くのコンビニで最後の補給をして、渋の湯行きのバスに並びます。登山客ばかりが待つバス停はカラフルでいいですね。そこからバスに揺られること約一時間。茅野駅周辺は全く雪がなく、大丈夫かと思っていましたが、山が近づくにつれ徐々に車窓から見える景色も白くなっていきます。とカッコよく言ってみましたが、ほぼ徹夜で出発したので、バスの中はぐっすり。目が覚めたら雪山に到着していました。

出発地点の渋の湯では僕達のツアー以外にも集まっている人がいて、とても賑やかな感じです。しかし登山客が集まる場所はいつでもどこでもカラフルです。ガイドの方からざっと説明を受け、準備体操をしてみんなで山へ入っていきます。ぞろぞろ列になって歩くのはメンバーが三人しかいない僕達にとっては新鮮な光景です。それでは行って参ります!クライムオン!

一日目は黒百合ヒュッテまでの2時間ほどのライトな行程。Team Seppiの二人は列の一番後ろに陣取って写真を撮りながら、ガイドの方と話しながら、のんびり目的地を目指しました。そのガイドの方が相棒が偶然見ていたTVの登山番組に出ていたことがわかり、テンションもさらにアップ。その方、夏は主にヨーロッパにいるらしいです。うらやましい!山小屋への道中はとても歩きやすく、天気がすごく良かったので、北八ヶ岳を満喫することが出来ました。雪道は圧雪さえされていれば、夏山よりも登りやすいですね。雪がクッションになるので足への負担も少なそう。今回は練習も兼ねてアイゼンをつけていますが、なくても登っていけます。

で、本日の目的地黒百合ヒュッテに到着です。この日はかなり混雑していて、いろんなグループが入り乱れておりました。その中でも捜対協のグループはカラーも揃っていてやはりかっこいい。チーム男子感前回です。でも彼らのお世話にはなりたくないものですね。。。僕らのツアーは少しの休憩を経て、装備を整えて、おそらくメインイベントであろう、ラッセル講習へ突入です!

この雪煙吹き上がる前人未到の斜面が本日のラッセル講習の舞台です。ラッセルとは圧雪されていない腰の高さほどあるふかふかの雪と戯れる、もとい雪を踏み固めながら進んでいくなんともサディスティックな行為です。まず、ガイドの方の見本をみて、次は受講生の番です。

見た目にはあまり深そうに見えないのですが、下手に踏み出すと胸のあたりまで沈むくらいの深さがあります。そんな中をピッケルで前方の雪を崩しながら、うまく体重をかけ、雪を潰しすぎないように前へ進んでいきます。慣れてくるとひざ下ぐらいまで埋まるだけで進んでいけるようになります。体重のかけ方がポイントのようです。そしてこれが楽しい!雪の中ジタバタする感じとか、バタバタしながらも着実に前へ進んでいける感じとかはまりそうです。しかし、めちゃくちゃ疲れます。数メートル進むのだけで息が上がります。通常、ラッセルをしながら進む場合、先頭を交代しながら進んでいきます。ロードレースの風避けと同じような感じです。交代しないととても体力がもちません。ちなみに僕がラッセルしている様子はこちらでもレポートされていました。なんとか登り切り、上でラッセルポーズで記念撮影です。登った所からは明日登る双子峰の天狗岳がくっきりと見えました。岩だらけの西とアイスクリームみたいな東。全く違う表情の山。明日への期待が高まります。


ラッセル講習を終え、荷物の整理と寝床の確保をしても、食事の間に少し時間があったので、先ほどラッセルしながら登った坂をもう一度登り、夕焼けを見に行きました。一度ラッセルをした所は何の苦も無く登ることができます。やはり最初にラッセルする人は偉大です。肝心の夕焼けはもう想像をはるかに超える美しさ。中央アルプスに落ちる夕焼け、夕焼けに染まる北アルプスどちらも素晴らしく、相棒と飯の時間ギリギリまで眺めていました。夕飯を食べ、いびきの大合唱を聞きながら、山小屋の早い夜が終ります。続く。